フランス五月革命

1968年5月から6月にかけフランスのパリを中心に展開された学生、労働者、革新的市民層を中心とする反ドゴール体制運動が五月革命です。5月10日パリの学生約2万人がラテン区でデモをし、警官隊との間に乱闘を行いました。これをきっかけとしてフランス労働総同盟CGTはじめ主要労組が、お金の賃上げなどの待遇改善を要求してゼネストに入りました。ドゴール体制は一時窮地に陥りましたが、6月23日に総選挙を行うことを声明し、強気な反撃に出ました。選挙の結果、ドゴール派は圧勝して、この危機を切り抜けることに成功し、一応の安定を得ることができました。しかし五月革命はその後も左翼の精神的支柱となり70年5月、毛沢東派左翼組織の機関紙、人民の主張紙の編集長裁判に反対する学生たちが哲学者サルトルを先頭に再びラテン区で警官隊と激突し、逮捕者700人を出しました。この事件を仏ジャーナリズムは、五月革命にちなんで、小さな五月事件呼びました。

冷戦時の欧州

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