欧州共産党会議

欧州共産党会議は1967年4月、チェコスロバキアのカルロビバリで開催され、70年1月にも、モスクワで欧州28力国の共産党、労働者党代表を集めて開かれました。カルロビバリ会議は、各国共産党首脳が集まりましたが、モスクワ会議はそれより水準の低いものでした。カルロびバリ会議は世界共産党会議の準備工作の一環として行われたために、宣伝も大きかったのですが、共産主義運動の分裂を懸念する国も多く20力国の代表が参加したにすぎませんでした。この二回の会議を通じての特色は、ソ連が提唱する全欧安全保障会譲を全面的に支持して、その開催を強く訴えている点でした。もう一つは欧州各国共産党を、中ソ対立のなかでソ連支持に結集させようとしている点でした。70年5月にはフランス、イタリア両国共産党の提唱にもとづいてインドシナ間題をめぐる約20共産党の指導者の出席する共産党会議が開催され、さらに、10月にはモスクワで欧州27共産党による共産党会議が開かれ、欧州安全保障問題が討議されました。欧州共産党会議は、ソ連にとって、欧州の安定、欧用諸国のソ連支持の二点を軸として、中国に対処する重要な役割を果しているといえました。

冷戦時の欧州

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