全欧安保会議

全欧安保会議とはワルシャワ条約機構諸国が全欧安全保障体制を確立するため提唱した会議で、この会議は1973年7月3日から5日間、欧州諸国及びアメリカ、カナダの35力国を集めて、フィンランドの首都ヘルシンキのフィンランディア・ホールで開かれました。アルバニアを除いで全ヨーロッパ諸国の外相が集まり、1919年のベルサイユ会議以来の欧州最大の会議となりました。
この間題について西側は、69年12月の北大西洋条約機構理事会で検討のうえ特別宜言を発表し、東西接触は続けるが会議聞催には慎重な準備が必要だと強調し、ソ連側は、欧州安保会議の議題として、武力不行使、経済、技術協力の強化の二点をあげて来ましたが、72年11月の大使級による予備会議を経て、ついに本会議が開かれました。会議では35力国外相すべてが発言しましたが、この演説から明らかになったのはソ連、東欧共産国諸国が現状維持の形で欧州の和解を達成しようとし、一方の西側諸国は、文化、思想、情報の自由な交流こそが和解に必要だということを強調した点でした。会議は9月18日からジュネーブで再開され、実質的な内容討議に移りました。

冷戦時の欧州

          copyrght(c).冷戦時の欧州.all rights reserved

冷戦時の欧州